旦那の不倫なんて想像もしませんでした…。
学生時代からの付き合いで、子どももいるし、旦那はいわゆるイケメンではありません。
でも、あの日、旦那のパソコンの「Google検索の履歴」で信じられないものを目にしたのです。その瞬間から、私の何かが壊れてしまったのです。
何気なく見ただけなのに、そこには「ラブホテル 〇〇(旦那の勤務先の近くの地名)」という検索ワードがあって、一瞬「?」となったあと背筋が凍りました。
正直、見なければよかったと思いました。
そもそも、何で履歴に残るようなことを…バカなのかとも思いましたが、何かの間違いかも…と思いながら、その後も気になって、他も見てしまいました。
そしたら今度は「嫁 いなければ」とか「嫁 いなくなってほしい」といった言葉が…。
そのころには、私は…自分の手が見たこともないくらい震えていることに気づきました。
あの瞬間、本当に息が詰まりそうで、胸が痛くてたまりませんでした。
2歳の子どもと一緒に、普通に生活してきたのに、私が「邪魔者」だなんて…その事実が受け入れられませんでした。
それからあとは、旦那のすることなすことを疑うようになりました。言動、視線、服装、スマホ…
特にスマホには、間違いなく決定的な何かがあるに違いない、そういう想いにとらわれるようになっていました。そして、旦那がちょっと外した瞬間に、ついに旦那のLINEを覗くことができたのです!
そこにあったのは「明日楽しみにしてるね」の文字!!
その文面が見えた瞬間「ああ、やっぱり本当だったんだ…」という現実を突きつけられました。
旦那が戻って来てしまい、過去のやりとりなど、詳しい内容は見れなかったけれど、それだけで胸がズキズキと痛みました。
パソコンの履歴を残すような旦那でも、よそよそしい私の態度から旦那も不信に思ったのでしょう。旦那は私がスマホに近づくと携帯を隠すようになり、いつも肌身離さないようになりました。
私に気づかれないようにしている姿を見て、もう確信せざるを得ませんでした。
その頃からは旦那も開き直ったのか「会社の同僚と飲み会がある」と言って遅く帰宅することが増えました。
疑いが強くなると共に、毎週金曜日になると必ず「残業や会社の接待がある」と言い訳をする旦那が怪しくて仕方なくなりました。自分でも気づきたくないと思いながら、日に日に不信感が膨らんでいきました。
ある日、何気なくWEB上のクレジットカードの明細を確認していると、バーやラブホテルの支払いが記録されているのを見つけてしまいました。
旦那は私がクレジットカードのWEB明細を確認できることを知らなかったようです。
だんだんとすべてが繋がって、もうこの現実から目を背けることはできない、そう思ったんです。
ここまで来て、私は確信しました。
旦那は浮気をしているんだと…もう、悔しさと怒りで全てを投げ出したくなるような衝動にかられました。
子どもがそばにいなければ、ブレーキは効かなかったかもしれません。
そして、自分を消し去りたいと思うほどの屈辱…はじめての感情でした。
1人で抱え込むことのつらさ
…ですが、誰にこのことを話せばいいのかもわかりませんでした。
友人になんか恥ずかしくて相談はできないし、親には心配をかけたくない。口に出すこともできず、一人で抱え込んでしまいました。
旦那とは別のベッドで寝ていましたが、夜、ふと目が覚めるたびに「どうしてこんなことに…」と涙があふれ、音に出ないように泣いていました。
2歳の子どもの寝顔を見るたびに、何度も「どうにか気持ちを整理しなきゃ」と思いました。
でも、悩みを抱え続けるのは本当につらく、次第に心が疲れ果てていくのを感じました。
「このままだと自分が壊れてしまう」と思い、「真実を確かめたい」という気持ちが募ってきました。
探偵事務所に相談するのが怖かった
探偵事務所に連絡するなんて、これまでの人生で考えたこともありませんでした。
そういった存在はドラマの中だけのものだと思っていたからです。
それでも、あの状況では、どうしてもその一歩を踏み出さざるを得ませんでした。
とはいえ、探偵事務所に連絡する決断に至るまでには相当な勇気が必要でした。
一から調べて、条件に合いそうな事務所を探し、こっそり電話をかける。その繰り返しが本当につらかったです。
特に精神的に参っているときほど、「どこを選べばいいのかわからない」という迷いが増しました。
口コミを見ても、どれが本当に信頼できる情報なのか判断がつきませんし、結局は自分で決めるしかありません。
そのプレッシャーが地味に重くて、ひとつ選ぶたびに心がすり減っていくように感じました。
さらに、こっそり進める必要がある状況では、電話をかけるタイミングや声のトーンにまで気を使います。
普段なら何気なくできることが、精神的に追い詰められていると、何倍にも負担に感じてしまいました。そんな自分に気づくと、余計に疲れてしまったのです。
今振り返っても、あの時期の自分は本当に限界だったのだと思います。
最初に連絡したのは、知名度のある大手の探偵会社でした。
問い合わせをする前は、緊張と期待が入り混じって、なんとも言えない気持ちだったことを覚えています。
ところが、電話に出たスタッフの対応は想像していたものとは違っていました。
淡々とした説明が続き、「〇〇代はいくらです」と一方的に金額だけを伝えられて、私の状況や気持ちを汲み取ろうとしてくれる様子はほとんどありませんでした。
それでも一応、費用を確認してみると、まさかの100万円超え。
そんな大金、私には到底払えるわけがありません。
電話を切ったあとは、まるで自分だけが置いていかれたような、なんとも言えない虚しさだけが残りました。
次に、中小の探偵事務所にも連絡してみました。大手よりは親身に聞いてもらえるかと思ったのですが…。
金額の話だけでなく、他の探偵事務所の悪口を言われたりして、かえって嫌な印象しか残りませんでした。
「この人に頼って本当に大丈夫なのかな」と不安が募るばかりで、また途方に暮れることに。
結局、3件の探偵事務所に電話しましたが、毎回同じ話を最初から繰り返さなければならないのが、心底つらかったです。
「どうしてこんなことになってしまったんだろう」と思い出すたびに心が痛み、それを初めて話すかのように伝える作業が、想像以上に精神をすり減らしました。
しかも、事務所ごとに聞かれる内容や質問の仕方が少しずつ違うので、同じ話でも微妙にニュアンスを変える必要が出てくる。
そのせいで、自分の記憶や思いがぼやけていくような、もやもやした感覚に襲われました。
探偵事務所に連絡するだけでも大変なのに、まさかこんなに心がすり減るとは思ってもいませんでした。
一体どこで、誰に頼ればいいのか…その答えが見つからないまま、私はただ途方に暮れていました。
正直なところ、探偵に頼むべきかどうかも迷っていました。
心のどこかで「旦那の裏切りを明白にしたくない」という気持ちがあったのかもしれません。
もし真実がはっきりしてしまったら、その現実を受け入れられないと思ったからです。
とはいえ、自分で調べるなんて現実的に無理でした。小さな子どもを抱え、仕事をしながら浮気調査なんて到底できるはずがありません。
気づけば、毎晩ベッドで涙を流していました。「どうしてこんなことになってしまったのか」と自分を責めたり、「とにかく誰かにこの苦しさを聞いてほしい」と思ったり…。
それなのに、誰にも相談できない孤独感が、じわじわと心を押しつぶしていくようでした。
救いのきっかけはSNSの投稿
探偵事務所探しに疲れ果て、スマホをぼんやり眺めていた夜のことです。
ふと目に飛び込んできたのは、あるサレ妻さんの投稿でした。
「無料で相談できる探偵紹介サービスがあって。話をじっくり聴いてくれて本当に救われました。」
その言葉に目が止まり、思わずスクロールする手が止まっていました。
投稿には同じような境遇の人たちからのコメントが寄せられていて、私は夢中で続きを探しました。
「私も利用しました。あの一言で前に進めました。本当に感謝しています。」
「あの一言」とは何だろう?
気になった私は、コメントを一つひとつ読み込みました。そして、そこに書かれていた言葉が目に飛び込んできました。
「あなたは悪くない。これは相手の問題です。」
その瞬間、胸の奥がぎゅっと締めつけられるような感覚がしました。
私はずっと「自分が悪いのかもしれない」と思い続けていました。
何がいけなかったのか、どこで間違えたのか…。そんな問いばかりを自分に投げかけていたのです。
でも、知らない誰かが残したその言葉は、まるで私自身に向けられたもののように感じられました。
気づけば、涙が溢れていました。張り詰めていた心がふっと緩んだような気がしました。
そしてそのとき、初めて「私が悪いわけじゃない」と思えたのです。
その気づきだけで、少し前に進める気がしました。
そんな投稿に背中を押され、私は「探偵紹介サービス」のリンクをクリックしました。
「無料で相談できるなら、話を聞いてもらうだけでも…」何も失うものはないから、一度相談してみようと思い、問い合わせフォームに文字を打ち込みました。
「旦那の様子が最近怪しくて…でも、自分ではどうしていいかわかりません。」
手が震えるのを抑えながら、今の気持ちを正直に書き出し、送信ボタンを押しました。
数分後、スマホに通知が届きました。
「お問い合わせ、ありがとうございます。まずはお気持ちを聴かせていただければと思います。」
その一文を読んだ瞬間、ふっと肩の力が抜けた気がしました。これまで問い合わせた探偵事務所は、費用やプランの説明が先で、私の気持ちに寄り添ってくれるところは一つもありませんでした。
「お気持ちを聴かせていただければ」
その言葉が、これまでのどんな対応よりも優しく、温かく感じられたのです。
私は、返信メールに素直な気持ちを書きました。
「旦那の様子が怪しいと感じています。でも、自分ではどうしていいかわかりません。調査を頼むかどうかも迷っています。どうすればいいのか分からず、相談できる人もおらず、苦しい毎日を送っています。」
送信を終えると、すぐに返信が届きました。
「大丈夫です。私たち探偵社は、あなたの不安に寄り添い、最善の解決方法を一緒に考えるために存在しています。旦那様の様子に違和感を感じたとき、それを一人で抱え込むのはとてもつらいことだと思います。
調査を依頼するかどうか迷われるお気持ちも、十分に理解しています。まずは、お話をじっくり伺い、現状を整理するところから始めてみませんか?具体的な行動を起こす前に、無料相談を通じてご不安や疑問を解消できるようサポートさせていただきます。」
その言葉を見た瞬間、涙がまた溢れてきました。ずっと誰かに「大丈夫」と言ってもらいたかった。そして、誰かに自分の気持ちを打ち明けたかったのです。
ようやく、私は深く息を吸い込むことができました。そして、ほんの少しだけど、前に進めた気がしました。
ようやく見つけた、私の味方…
その後、担当の方と電話で話しました。メールで「担当者は女性を希望」と伝えていたので、女性の担当者から連絡をいただきました。
「先ほどご連絡いただき、ありがとうございます。お電話で少しお話を伺ってもよろしいでしょうか?」
柔らかい声でした。その瞬間、メールで感じていた信頼感がさらに増しました。私はこれまで心に溜め込んでいた思いを正直に打ち明けることにしました。
LINEで見てしまったメッセージ、検索履歴に残っていた言葉、カード明細で気づいてしまった事実……。すべてを話しました。
担当者の方は優しくこう言いました。
「ここまで一人で頑張ってこられたのは本当にすごいと思います。まずは、ご自身を責めるのをやめてくださいね。私は、あなたの味方です。」
その言葉を聞いた瞬間、「ひとりではない」という事実が胸に染み渡り、涙が止まりませんでした。担当者の女性は、私が落ち着くまで焦らずに励ましながら待ってくれました。
涙が収まった後、探偵紹介サービスの説明が始まりました。この紹介所では、相談者の話をしっかり聞いた上で、ご予算や希望に合った探偵事務所を紹介してくれるとのこと。無理な勧誘や費用の押しつけが一切ないのが特徴だそうです。
料金や調査の進め方について具体的な説明を聞くうちに、不安が少しずつ薄れていきました。そして私は「紹介をお願いしてみよう」と決めました。ただ、一つだけ譲れない条件があったので、それを伝えました。
「女性が担当の探偵事務所を紹介していただけませんか?あと、お金がないので、なるべく費用は抑えたいです。旦那のために余計なお金はかけたくないんで。」
「もちろんです。女性の探偵さんが対応できる事務所をお探ししますね。費用のこともご安心ください。」
担当の方は、少しも戸惑うことなくそう答えてくれました。その対応を見て、私と同じような相談者が他にもいるのだろうと感じました。
紹介された女性探偵は、とても穏やかで話しやすい方でした。初めての打ち合わせでも、私が話しやすいように一つひとつ丁寧に質問をしてくれました。
「不倫を知っていることを悟られないようにしているのは素晴らしいですね。」
旦那に不倫を問い詰めなかったことを、探偵さんは褒めてくれました。旦那より収入が少ない私は、離婚になったらきっと不利になる――そう思っていたからこそ、絶対に言い逃れできない証拠を掴まなければならないと感じていました。
「その場で感情的になって、不倫を問い詰めてしまうと、相手が警戒して証拠を掴むのが難しくなってしまうんです。」
そう言われても、本当は怒りたかった。泣きたかった。「どうしてこんなことになったの?」と問い詰めたかった。
でも、それをやってしまえば、何も残らないと分かっていたからこそ、私は耐えていました。
探偵さんは続けて話しました。「長く一緒にいると、恋愛感情は次第に家族愛のような穏やかなものに変わっていくんです。一緒にいると落ち着く、安心する――そんな関係になるのが普通ですよね。でも、恋愛初期の夢中になる感じは、脳内でドーパミンなどの快楽物質が一気に分泌されるからだそうです。まるで薬物使用者と同じように、脳が『快楽』に支配されてしまう状態ですね。だから、不倫中の人たちは『頭の中がお花畑』なんて言われるんですよ。」
その説明を聞きながら、浮気や不倫の最中に人が冷静でいられなくなる理由が分かりました。平常時ならおかしいと気づくような行動でも、脳が快楽物質に支配されて正常な判断ができなくなるそうです。
そのせいで、浮気や不倫の証拠は意外と簡単に掴める場合があると教えてもらいました。そして、不倫を問い詰めるには確実な証拠が必要だと何度も説明されました。ラブホテルの出入りの写真や相手の住所特定が基本セットだということです。
ただ、その証拠にも強弱があるという事実を聞いたとき、胸が締めつけられるような思いがしました。ビジネスホテルや一般のホテルでは不十分で、ラブホテルでの証拠が必要だと探偵さんは話していました。
さらに、同じ相手とラブホテルに2回出入りする証拠が揃えば、ほぼ完璧とのこと。そんな言い逃れできない状況を作らなければならないのです。
そして探偵の方から「証拠もなく不倫を問い詰めるのはやめてください」と言われました。
その言葉が、ずっと頭から離れません。
問い詰めたい…今すぐにでも。
「何をしているの!」と叫びたくてたまらない。
けれど、それをやってしまえば全てが終わってしまう。
証拠がなければ、しらを切られる。
逆ギレされて、離婚を切り出される。
責任逃れのために、平然と嘘をつかれる――。
そうなったら、私は何もできなくなる。
探偵さんは続けました。「素直に不倫を認めるなら、証拠なんていらないんです。」
けれど、本当に旦那が認めるでしょうか?
私が知っている旦那は、きっと最後までしらを切る。
何年一緒に過ごしてきたとしても、その姿が目に浮かぶのです。
だからこそ、証拠がなければ何も変わらない――。
そう思うと、静かに耐えるしかありませんでした。
調査始まる
給料が安い私は、探偵費用に大金を使う余裕なんてありません。
「不倫相手と会う日が分かれば、ピンポイントで密会の日程を絞れば、費用は安く抑えられます。」
探偵さんはそう教えてくれました。さらに、余った時間分の費用は返金されるとのことでした。
それでも、旦那が他の女と密会する日なんて、考えたくもありません。
想像するだけで胸が苦しくなります。
「確実に密会する日なんて分からない…。」
そう思いながらも、ふと頭に浮かんだのは、毎週金曜日は帰りが遅いこと。
そして来週の金曜日、旦那は「出張」だと言っていました。
この日はきっと会う。
勘なのか、それとも確信なのかは分かりません。
ただ、私の心が強くそう告げていました。
探偵さんにそのことを伝えると、
「それなら、その日は朝から探偵を二人つけさせてもらいますね。」
潔く、確実に証拠が取れますように…。
私は祈るような気持ちで、1日目の調査が決まった日程を見つめていました。
結果はどうなるのか…。
その答えを知るのが怖くて、でも、もう後戻りはできないところまで来てしまったのです。
探偵からの一報…「旦那さんが女性とホテルに入りました」
あの日、私は確信していました。
「今日は旦那が不倫相手と会う日だろう」と。
そして夜、探偵さんから連絡が入りました。
「今、旦那さんが女性の方とホテルに入られました。」
その一文を目にした瞬間、体から力が抜けていくのが分かりました。
魂が抜けるような感覚…。
この時の気持ちを、どう言葉にすればいいのでしょうか…。
「やっぱり裏切られたんだ!」
「証拠が撮れた。もう逃げられない!」
「これから私はどうすればいいの?」
ほっとしたのか、嘘であってほしかったのか……。
胸の中で、様々な想いがぐちゃぐちゃに絡まり合っていました。
何も考えられなくなったまま、ただ呆然とするしかありませんでした。
不倫相手は、会社関係!?
探偵とのメールのやり取りが続く中、さらなる事実が告げられました。
「ざっと撮った写真を見ましたが、不倫相手、同じ職場の女性じゃないですか?」
一瞬、頭が真っ白になりました。
え? どういうこと?
探偵は淡々と続けます。
「夜21時ごろに女性と二人で職場を出て、そのままホテルへ直行していました。」
「…。」
探偵からの報告が終わり、静まり返った部屋の中で、私は一人呆然と座り込んでいました。
証拠が取れた、それは、旦那の裏切りが確定した瞬間でもありました。
でも、証拠があることで心が軽くなるわけではない。
むしろ、目の前に突きつけられた事実が、これまでの思い出や日常を無残に壊していくような気がしました。
この夜、私はひとつ確信しました。
「旦那は、もう戻らない。」
そう気づいてしまった自分が、何よりも悲しかったのです。
調査を依頼してから二週間後、探偵事務所から「調査報告書が完成しました」と連絡を受けました。
報告書を受け取るために探偵事務所へ向かうのは至難の業でした。
正直、どうやって事務所までたどり着いたのかも覚えていません。ぼんやりしたまま受付を済ませ、担当の女性探偵さんの前に座りました。
探偵さんは「こちらが調査結果をまとめた報告書です。必要であれば写真を見ながらご説明いたしますが、無理であれば開けずに説明しますからそのままで大丈夫ですよ。」と言いました。
…最後のページ。
そこには、ラブホテルの出口で肩を並べる旦那とその女性の写真が、はっきりと映っていました。
探偵さんの仕事ぶりは完璧過ぎて、ズームアップされた写真には旦那と相手の女性の表情まではっきり写っていました。
私は、全身から力が抜けていきました。
女性の無防備な笑顔、旦那の横顔。
すべて現実だったんだ。涙があふれそうになりましたが、探偵さんに泣いているのを悟られないよう、必死に下唇を噛みしめて耐えました。
ここで崩れたら、全てが壊れてしまいそうだったからです。
探偵さんが、私にこう言いました。
「報告者を旦那さんに見せてしまう人がいるんです。でも、絶対に見せちゃダメです。これ、あなたの命綱なんですよ。」
命綱…その言葉が胸に刺さりました。
「旦那さんは、不安で仕方がないはずです。
『いつ? どこで? 何が撮られた?』分からないからこそ、心のどこかで怯えているんです。」
でも、もしその一部を知ってしまったら?
人は、知らされることで安心してしまうものなのだそうです。
だからこそ、不安なままにさせておくことが大事なのだと。
「主導権だけは、絶対に渡してはいけません。」
そう言われた瞬間、私の中で何かが固まりました。
これはもう戦いなんだ、と。
探偵さんはさらに続けて言いました。
「絶対に離婚しちゃダメですよ。」
「感情に任せて離婚なんかしたら、絶対に後悔します。
小さいお子さんがいるんでしょう? 今は耐える時です。
旦那さんが反省するなら、ここはこらえて我慢してください。」
耐える? 我慢する?
その言葉が重くのしかかりました。
何も返せませんでした。
ただ、「分かりました……」と震える声で答えるのが精一杯でした。
さらに探偵さんは、私にこう言いました。
「それから、今すぐ旦那さんにバレないように貯金を始めてください。
口座でも現金でも構いません。少しずつでいいので準備しておきましょう。
お金は、あなたの盾になりますから。」
その言葉の重さに、胸が締めつけられるような気持ちになりました。
探偵さんはさらに続けました。
「今、離婚したらどうなるか分かりますか?不倫相手の思うつぼです。馬鹿らしいじゃないですか。
全部持っていかれてしまいますよ。」
お金?。盾?。
その言葉は、あまりにも現実的で、だけど遠い存在のようにも感じられました。
「今後のことは、また相談できますからね。」
探偵さんの穏やかな声に、私はかろうじて「ありがとうございました」とだけ答え、事務所を出ました。
帰り道、足が震えてうまく歩けませんでした。
どこに向かえばいいのかも分からないまま、ただ前に進むことだけを考えていました。
完成した調査報告書、そして反撃へ
家に着くと、報告書をテーブルに置いたまま、崩れるように床に座り込みました。
声にならない叫びが出ていました。今までの人生でこんなに大声で情けなく泣いたのは初めてでした。涙は止まらず、気がつけば拳を床に叩きつけていました。
怒りや絶望のなか、ふと「子どもを実家に預けておいて良かった…」と思いました。
ああ、冷静な自分もいるんだ、そう思うと、最悪の結果を予想し、準備をしていた自分を少し誇れる気がしました。
次の日、私は鏡に映る自分の泣き腫らした顔を見て思いました。
ぜったいに、あいつと女を許さない!
諦めきれない感情が胸の奥でぐつぐつと煮えたぎっていました。
これ以上泣くだけでは何も変わらない。
私は、旦那と戦うことに決めました。
探偵事務所に頼む前に知っておくべきこと
紹介サービスを使ったおかげで、私はたくさんの無駄を省けました。複数の探偵事務所を比較できるから、費用がどのくらいかかるのかも事前にわかります。それに、無理な勧誘は一切ありませんでした。
何より、「私の気持ち」に寄り添ってくれることが大きかったです。他の探偵事務所では、金額だけを一方的に説明されて、私の状況なんて考えてもくれませんでした。でも、このサービスでは、私の気持ちを尊重してくれる探偵事務所を紹介してくれたんです。
無料で相談できる探偵紹介サービスはこちら本当につらいなら、一度話してみてほしい
もし、今の私のように苦しんでいる人がいるなら、まずは一度話してみてほしいです。誰にも言えないことを、ただ聞いてもらえるだけで、心が少し軽くなることがあります。
私が利用したのは「探偵探しのタントくん」というサービスでした。無料で相談できるし、強引な営業もないので、安心して頼れると思います。
こちらから相談できます探偵に相談することは、悪いことじゃない
探偵に相談するなんて、最初は恥ずかしいと思っていました。でも、誰かに話を聞いてもらえるだけで、こんなにも心が軽くなるなんて思いませんでした。
もし今、あなたも私と同じように悩んでいるなら、一人で抱え込まずに、少しだけ勇気を出してみてください。相談することは、あなたが前に進むための最初の一歩です。
探偵探しのタントくんで無料相談をするもし同じ悩みを抱えているなら、私が実際に利用した探偵探しのタントくんの詳細をぜひご覧ください。